UV対応LED照射器
さてブログを書きます。今回は業界人向けの話題になります。
今年の春先に山梨県韮崎市にてLED照明などを取り扱う会社である株式会社エスコの田中社長とコラボして我々の業界で使用するUVパテ・サフェーサーLEDパテ対応LED照射器KTZ-830を開発、弊社現場で2.3ヶ月テストをこなし改良、6月より販売元は株式会社エスコで販売をはじめました。おかげさまで県内のみならず県外の業者様や塗料販売店さんなどからも問い合わせがありじわじわと売れてきており、もちろん弊社にとっても今や必需品となっている設備の一つです。
そもそもパテとは何なのか?我々鈑金塗装業者が車体についてしまったキズやヘコミをまずハンマーなどで形を元に戻しますこれをハンマリングといいます、そのハンマリング後に修理箇所の平坦をさらに追及するために用いられる、いうなれば肉盛り用の塗料の一種です。塗装前には補修個所は新品パネル同様の形状が求められます、パテ処理の後はサフェーサーというものを塗布します。サフェーサーも分類としてはパテの一種で自動車などの塗装において下地を平滑にさせるために用いられる塗料という事になります。今一般的に使用されているパテは二液混合型のエポキシパテとなります。このエポキシパテはエポキシ樹脂のプレポリマーと硬化剤をそれぞれ含む2剤を練り合わせて混合する事で重合して硬化する粘土状の物質でちなみにサフェーサーは液体になります、加工や形成がしやすく車体修理をすることについては絶対的に必要な材料で日本全国エポキシパテを持っていないという業者さんはほとんどいないと思われます、デメリットとしては先にも書いた通り硬化剤を混ぜ合わせるので使用初めからすでに材料の硬化がはじまってしまいます、季節や気温、湿度などにも影響を受けますが一般的に2.3分で混ぜ合わせたパテは硬化促進し使用できなくなります。ですから鈑金職人さんたちはその時間内に狙った形にパテ塗り作業を終える必要があります。そして残ったパテは廃棄しなければなりません、これは無駄です。パテ塗りのあとは熱を加え10分~15分ほどでパテの硬化が完了しサンドペーパーを使用し形を形成していきますこれをサンディング作業といいます。
ではブログタイトルにもあるUV対応LED照射器とは何なのか?UVパテやLEDパテ・UVサフェーサーを硬化させるために必要な照射器です。
UVパテやLEDパテ・UVサフェーサーは先にも説明したエポキシ系の二液混合型ではなく一液型となります。そして紫外線UV波や可視光を照射することによって硬化する材料です。さらにいうとUV波や可視光を照射しないと硬化できないということになりKTZ-830はその専用の照射器です。混ぜた時から硬化がはじまるエポキシ系パテと違いある程度時間をかけより精度の高いパテ塗りができるようになり硬化させる際には範囲にもよりますが専用照射器で約1分~2分で硬化しサンディングが可能となります、しかも残ったパテを捨てる必要もなく無駄にはなりません。UVサフェーサーについても同様です。要するに我々業者にとってUVパテやUVサフェーサーは作業時間短縮や材料費を削減するにはかなり貢献してくれる材料といえると思います。
今回KTZ-830発売から約半年、さらに広い範囲を作業できる大きめの照射器を作ってみたく試作品を作ってみました。これから春に向けてテストをし改良を加え暖かくなったころにはラインナップに加えることが出来ればと思っています。今のところ調子は上々です。もちろん今までのKTZ-830はそのまま販売させてもらいます。すでにKTZ-830を購入いただいた方やこれから購入いただける方にはラインナップ特典としてかなりお得に提供させてもらうことも考えております。ただまだ商品化していないため値段もお答えできませんしテストしている間に問題が見つかれば商品化できない可能性もあります。何とか役に立つ商品にできればと思っています。
さて2019年も残り9日、弊社のスタッフ達も年末の追い込みで残業に励んでくれております。身体を壊さず無事に新年が迎えることができるようスタッフ一同この年末を頑張って参ります。
今日も一日に感謝