トヨタ プリウスZVW30の修理工程

2020/01/07 鈑金塗装

さてトータルカーサービスKaZuホームページがリニューアルしてから8回目のブログです。

あらためまして新年明けましておめでとうございます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

昨日の1月6日今年の仕事初めをさせてもらいました。

今回は自動車鈑金塗装を生業としている者らしく自動車修理の工程をブログに書いてみます。
ホームページ上の施工実績にも何台か掲載(今後も増やしていきます)させてもらっておりますがそちらの丁寧バージョン的に書いていってみたいと思います。


まず上の写真はみなさんもご存知のトヨタプリウス、今日本で最も売れている乗用車といっても良い車種でこの車種を修理しない月はないと言ってもいいほど
良く触らせてもらう車種であります。この時は右のリヤドアからその後ろのクォーターパネルにかけて他車が追突しかなり大きく外板パネルが損傷を受けました。
修理をする際その部分のパーツを直すのか、部品交換するか、で悩む場合もあるのですが弊社の場合は直せるものは極力直す、しかし部品代を工賃が上回ってしまうであろう
場合はもちろん交換をお勧めします。ますは損害の確認です。

上から損害個所を写した写真ですがかなりパネルが座屈しているのが確認できると思います。このような損傷の場合外板のパネルだけではなくそのパネルを支えている中廻りの
インナーパネルなるものにも必ず損傷が波及しております。
 

まずは専用の機器で車体を動かぬよう固定し変形している部分をとりあえず元の寸法位置に来るであろう部分まで出していきます。
この時人力だけではもちろん無理があるため油圧やエアー圧機器などを使用し引っ張っていきます。
 

粗だし作業といいますがある程度外板のラインが元通りの寸法に来たであろう部分まで引っ張り、その後交換する外板パネルを取り外します。
この取り外す作業がネジやクリップなどで車体に取り付けられているフェンダーパネルやドアパネルと違い、車体に溶接され固定されているためこの溶接をその個所ごとに剥がしていく必要があります。

車体と溶接されている外板パネルは基本スポット溶接という技術で固定されています。一般の方にはなじみのない言葉だと思いますがスポット溶接とは2枚の母材(被溶接材料)を電極棒で加圧しつつ電流を流し、その接触面に発生する抵抗熱により母材内部で金属が溶解凝固を起して溶接する技術です。
溶接個所にはナゲットと呼ばれる溶接跡が残っています、その溶接跡箇所を一つずつ専用のスポットドリルなるもので取替する外板パネルのみ貫通させ取り外していきます。
写真ではわかりずらいかもしれませんがパネルの端にメッキ上に光っている〇がナゲット跡です。

損傷しているインナーパネルも丁寧に元の形に鈑金作業をしていきます。この作業をしっかりしないともちろん新品の交換パネルが元通りに溶接して取り付けることはできません。
何度も仮合わせ作業をしながら細かい部分まで鈑金し同時に切断個所の溶接準備もします。切断個所に関してはスポット溶接ではなくミグ溶接という技術で接続します。
切れ端同士を溶接するもので一般的な溶接を想像してもらっていいと思います。
 

スポット溶接とミグ溶接を併用し新しいパネルの取り換え作業が完了しミグ溶接での接続箇所はUVパテによってさらに平たんにします。
いよいよ塗装作業に移行するためパネルの足付け作業を施しサフェーサーを塗装、ドアパネルなどが閉まった場合に見えなくなる内側などの塗装作業を先に行います。
UVパテやサフェーサーとは何ぞや?という方はこのブログのバックナンバーをお読みください→こちらからhttps://tcs-kazu.com/blog/20191222-727/

同時交換の右リヤドアの新品パネルです。たまにお客様にも尋ねられるのですが、新品のドアパネルとは塗装済みで配線から内装の内張りガラスやゴムシュレッダーダスト類まで
全てついてきてポン付けで取替するだけと思われている方もいらっしゃるようです。
写真のように鉄板に錆の発生を防ぐ保護塗料が塗布されているだけでメーカーにもよりますがパネル通しのツナギ目や水分進入を防ぐ目張りもされていません、
写真はその目張り作業、シーリング作業といいますが施した後です。クォーターパネル同様こちらも足付け作業をしサフェーサーを塗装、内側は先に外板パネル色で塗装します。
その後車体に取り付けです。

ちなみに塗装済みで納品されるパーツは国産車のメジャーな色のバンパーやミラーカバー、ドアのアウタハンドルなどプラスティックパーツの一部です。
また外車になればほとんど塗装済みのパーツはありません。
全て我々自動車鈑金塗装業者が塗装しております。
今回のプリウス、交換するリヤバンパーとサイドマッドガードは塗装済みでの供給となりました。これが人気色のパールホワイトだから塗装済みで供給されますが不人気色だったりすると発売して数年で塗装済みパーツはなくなり素材のままの供給となります。
メーカーさんも不人気色のパーツを塗装して売りに出すのはコスト高ですぐにやめてしまうという事だと思います。

いよいよ外板パネルの塗装作業です。

車の塗装は仕上がりに最も影響する部分でもあります。

新車で施されている塗装材料に負けない高品質な材料を使用しまたその塗料の性能を十分に発揮できる環境を整える必要があります。

弊社の場合は塗料はフランス製の外資塗料であるRMというメーカーの環境対応水性塗料オニキスを使用し塗装ブースはイタリア製のSAIMAメーカーのブースを使用しています。

設備に関しては当ホームページの設備ページをご覧ください→こちらからhttps://tcs-kazu.com/service/equipment/
 

塗装が完了し磨き仕上げの終わった後は残りのパーツの組み付けです。
写真は今回交換したパーツと仕上がった車を並べての写真です。
弊社の場合は作業始める前から作業途中、完成に至るまで全て写真を取り修理保証書と共にお客様にお渡しさせてもらっております。

もっと細かく工程を載せたかったのですがブログが写真10枚しか載せられないテンプレートの為結果かなり抜粋してしまった事をお詫びいたします。

最後が完成写真です。
こちらのプリウスの修理は2018年の春頃にやらせてもらいました。
先日も点検でお見えになりましたが問題なくその後もキレイにお乗りになられており安心いたしました。

車の進化と共に修理技法もどんどん変化していきます。
また車体修理工場によってやり方も考え方も様々です。
新設備に新材料、そして新技術、たまたまこの修理は弊社で行った修理工程の一部でありますがこれが全て正解の修理技法だとも思っておりません。
日々スタッフ共々自動車車体修理を学びながら研究もし弊社にとってのベストな技法を使用しお客様にお車の安全安心を買っていただくために努力していきたいと思っております。

今後もトータルカーサービスKaZuスタッフ共々よろしくお願い申し上げます。

今日も一日に感謝