令和2年度高度化車体整備技能講習
昨日は山梨県自動車車体整備協同組合にて令和2年度高度化車体整備技能講習 電子制御装置編 が行われました。
イベントや講演会など国から自粛要請が出ていることは重々承知の上であり、何故?今この時期に?とご批判のお言葉もあるかもしれませんがコロナの影響も十分に考慮しアルコール消毒、マスク着用、室内の空気入れ替えなど細心の注意を払い開催されました。
それにはこの春2020年4月1日より管轄の運輸支局長から認可を受けている自動車整備事業に対する認証制度が変わることが大きく関係しております。
特定整備認証制度というのがあと3週間ちょっとで始まります。
今現在自動車整備に対する認証制度である分解整備認証制度から特定整備制度というものへの移行が必要とされております。
(自分のところは既存の分解整備だけでいいとか分解整備認証すら取得していない工場で取得するつもりないところは関係ないですが)
以前のブログにも書きましたが
ツナギを着て看板を出している工場が全て国から認証を受けている整備工場ではありません。
昨年国土交通省は従来の分解整備の範囲を拡大し、名称を変更した「特定整備」に関連し、新たに追加する作業内容と認証要件案をとりまとめました。
対象作業は「電子制御装置整備」と規定し、衝突被害軽減ブレーキなど先進安全技術の校正作業(エーミング、キャリブレーション)に加え、センサーが装着されたフロントバンパーなどの脱着、ガラス交換も対象とされました。
難しい言葉を並べましたがざっくりいうとすでに一般ユーザーの方にもなじみ深い、今や当たり前の装備になっている衝突回避支援システムの自動ブレーキや自動車についている前方方位カメラ、追従運転機能などがありますよね、そういった装備の代表的な名称はトヨタのプリクラッシュシステムやスバルのアイサイトなどがあります。そのような新機能は全て電子制御されております。
メーカーによっても様々ですがレーダー(超音波)を使い前の車との距離を測り、カメラ(光波)を使い障害物確認や道路の白線などを認識しレーンのキープをしたり必要と認識すれば自動ブレーキやステアリングが作動したりとそのような運転支援システムが当たり前となってきております。
一昔前の車には装着されていなかったそのような先進機能に対して法整備された状態となったわけであります。
具体的にはカメラやレーダーの脱着や取替、その調整などです。
それを校正作業(エーミングやキャリブレーション)と言います
要するにカメラ付きのフロントバンパーやそれに伴うパーツの脱着すらしてはいけないことになります。
カメラやレーダーがきちんと定位置に取り付けられず調整もされていなければ大変な事態になります。
人間に例えると目の焦点が合っていないことになります。
ましてやそのカメラやレーダーが取付られているバンパーの取り換えや内板の骨格の修理には今まで以上精度の高い修理技術が求められます。
2024年からは車検の検査項目にも校正作業(エーミングやキャリブレーション)が追加されます。
ユーザーさんからしたらいざという時に特定整備認証を取得している工場で修理をしておかないとその後の車検取得が出来なくなったりその時点で余計な作業代金が発生する恐れも出てきます。
ユーザーさんはこれから車の修理や整備を依頼する際、その会社の工場資格をしっかり尋ねることをお勧めします。
既存の国家整備士さん達はそんな先進装備の勉強をしてきておりません。
そんな機能は今まで車についていなかったわけですから学ぶ環境もありませんでした。
しかしそのような車が登場してきている以上我々はコンプライアンスを守りながら知識と技術とそれに必要な設備の投入をしていかなければなりません。
今回開催された度高度化車体整備技能講習というのは新制度に移行するために必要な知識技術を学ぶための講習です。
法令も講習を受け最終的には国交省が認可を降ろしていいかのテストを受け合格せねば特定整備認証工場にはなれません。
そして国はは65歳以上の方に限り自動ブレーキ付きの車購入の際、サポカー補助金なるものも出しております。
これから発売されていく車はほとんどすべてが先進自動車になっていくと思われます。
我々が次世代車両の修理の為に工場資格はもちろん知識と技術を身につけなければならないのは、もう待ったなし、の状態です。
このような先進自動車が世の中に出回り衝突回避システムや自動運転機能が普及してきて交通事故は近年減少傾向にあります。
こんなこと言っては怒られるかもしれませんが事故が起きなければ我々の商売も仕事が減少してきます。
しかしながらいくら先進機能を装着しても天災からは逃れられず、異常気象をはじめ大雪や濃霧などでカメラなどが性能発揮できない状況では何が起きるかわかりません。
いたずらなどによる人災もあるでしょうし止まっている状態に何かが飛んできたりした場合は避けようがありません。
間違いなくこれから仕事は減少していきますが、いざその先進自動車がトラブルを起こしたとき、修理が必要となった時に頼ってもらえる工場になるために我々は日々精進していく必要があります。
今まで自動車修理工場、整備工場を営んできた工場には条件付きですが3年間の新制度移行までの猶予期間というものもあります。
来年から発売される車両が特定整備の対象車両となるわけです。
車検や一般整備をメインとしているモータースさんなどはその猶予期間を存分に使ってもよいかと思います
(車検は乗用車で新車から3年後ですからね)
しかし我々鈑金塗装や車体骨格修理を行う車体整備業者としては事故した新型車を明日にでも修理する可能性があります。
今現在販売されている先進自動車の修理を含めお客様に安全安心を提供するためには来月からの特定整備認証制度施行の段階で1社でも多くの組合員工場が特定整備認証取得工場になるため組合一丸となって山梨県自動車車体整備協同組合は頑張っております。
ここは弊社のホームページですので弊社の宣伝をさせてもらいますがユーザーの皆さま
お車の事はトータルカーサービスKaZuはじめ山梨車体協組合員工場をぜひよろしくおねがいします。
2021年以降大容量高速インターネットシステムの5Gがはじまり3Dマップの提供と360度認識カメラがドッキングし新型の車両に搭載されます。
今までの日本の法律ではどのような状態でも走行する以上必ず運転免許を持っているドライバーが必ずハンドルを握り操作することが義務付けされていました。
それが走行できる道路やスピードなど制限はありますが自動車任せでの自動運転が認可される形となりました。
その法改正に向けて各メーカーも自動運転での主権を握ろうと続々と新型車には先進電子制御機能の搭載車を発売してくると思います。
何年先かはわかりませんが将来的にはハンドルの付いていない車も発売されるらしいですよ。
スマホで自家用車を呼び移動が終わったら勝手に戻る、といったまるで夢のようなライフスタイルがもう夢ではなくなってきております。
今から10年後20年後は交通社会がどのように変化しているのかな?
時代に相応し変化しながら順応していかなければならないな、と強く感じた一日でした。
今日も一日に感謝!
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