レクサスNX AYZ10 のドア修理
今日は久しぶりに、鈑金塗装の事を書きますね。
街でもよく見かけるレクサスのNX、レクサスのラインナップの中ではコンパクトカーな部類ですがなかなかな品のある車です。
今回、こちらのお客様は左のリヤドアを擦ってしまい鈑金塗装のご依頼をいただきました。
色は鮮やかなブルーメタリック、カラーナンバー8X9(スパークリングメテオメタリック)という色です。
まだ走行距離が3,000キロ弱、大切に乗っているまだ買ったばかりの車に傷がついてしまいオーナー様は車の傷以上に深く落ち込んでおりました。
車両保険を使っての修理でお客様はドア交換を望んでおりましたが、交換歴も残り塗装範囲も広がる為ドア一枚の修理を提案させてもらいました。
こちらの写真のマスキングされている内側が損傷個所です。
ドア後部についているリヤドアアウトサイドモーツディングにも傷がついております。
アップで見ると細かい傷で鉄板表面は結構ボコボコです。
出来る限り丁寧に鈑金作業を施し、UVサフェーサーを塗布。
ここから塗装の作業に入ります。
ここでレクサスの塗装についてですがレクサスのクリアコートには特徴があり「セルフ・リストアリング・コート」と呼ばれるものが採用されています。(一部トヨタ車の高級車や高級オプション塗装などにも採用されております)
このクリアは洗車キズや細かい傷を自己修復する塗装になっており、5年~8年の間新車の綺麗さをキープしてくれる(メーカー発表)塗装です。
レクサスは北九州レクサス工場へ見学へ行けばわかりますがとにかく塗装に対する最終仕上げの美観追及に抜かりがありません。
以下、レクサスのホームページより引用
クルマの塗装を、レクサスのカラーへと昇華させるもの。それは、漆器を無銘の器から工芸品にまで高める職人と同様、匠の技にあります。
幾重にも塗り重ねる工程の中でひときわ重要な技術が、水をかけながら下地塗装を磨き上げる水研磨。
匠の手作業によって目に見えない凹凸をも平滑にし、艶を極限まで高めます。そして、映り込みのゆがみを見るための蛍光灯検査で仕上がりを確認。
最先端の生産技術で造られるISにあって、レクサスカラーは、匠の技術と感性の結晶です。
3年ほど前になりますが、所属している山梨県自動車車体整備協同組合 の甲府東支部の研修旅行にて北九州のレクサス工場へ見学へ行きました。
一通りの自動車制作工程ラインを見せてもらい、通常では見せてもらえない塗装工場ライン(工場内は全て撮影禁止)までも見せてもらってきました。
その研修旅行ではレクサスだけでなく他メーカーの生産ラインも見学させてもらったのですが、上記に記したようなレクサスの車造りに対する姿勢を実際工場内で目の当たりにすると、こりゃあレクサス乗りたくなるわぁ、と思いました。
と同時に、いざ私たちがユーザーさんのレクサスを修理させてもらう際は本当に気を抜かずしっかりとした技術と設備、材料を使い施工しなければお客様のせっかくのレクサスの価値を落としてしまう、と身の引き締まるような為になる旅行でありました。
一般のレクサスユーザー様へお伝えしたいのは
全ての鈑金塗装工場でセルフ・リストアリング・コート塗装をできるわけではありません。
レクサスに限らず各メーカーごとに耐擦り傷塗装といった高級塗装設定があります。
鈑金塗装工場の使用している塗装材料のグレードによってはその高級塗装のクリヤー設定が無い場合もあります。
お客様のお車の価値を下げないためにもしっかりと自身修理を依頼される場合は確認することをお勧めします。
修理工程に戻ります。
ここからは以前のブログ、BMW 318iT の飛び石傷修理 l
にも書かせてもらいましたが
UVサフェーサーを塗布し研磨後に塗装パネルを足付け作業しいよいよ塗装です。
アウタハンドル(ドアノブ)、ベルトモール(水切りモール)リヤドアアウトサイドモーツディング、HIBRIDエンブレムは取外します。
このように表面上のパーツは全て取外し、鉄板裏側からマスキング(養生作業)して塗装します。
こうすることにより本来パーツが邪魔をして際など足付け作業しずらい個所もしっかりと準備ができ塗装後パーツを取付するとパネル面にマスキングによる塗膜段差が発生せず耐久性を考えても塗装品質維持の意味でも有効な作業方法だとされております。
そして完成
ベルトモール(水切りモール)リヤドアアウトサイドモーツディング、HIBRIDエンブレムは再利用や修理が不可のため交換させてもらいました。
しっかりとレクサス品質を保った修理ができたと思います。
お客様にも喜んでいただきました。
今後も塗装に限らず、新技術などが先進自動車には付いてきます。
日々勉強しスタッフ一同お客様や取引先に支持いただける自動車修理工場を目指し邁進してまいります。
今日も一日に感謝
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